2011-02-05(Sat)
魔法少女まどか☆マギカ #05 後悔なんて、あるわけない
願いと引き替えに魔法少女となったさやか。

気丈に振る舞う彼女の本心、そして杏子との対決。

アバンは新たなる魔法少女誕生の瞬間。前回窓際にキュウべえが姿を見せた後、そのまま屋上へ行って契約したのですね。赤黒い空をバックにシルエットで描かれるその儀式はあまりに禍々しい。キュウべえの触手がさやかに達すると青い光と共にソウルジェムが誕生、工程を見た感じまるでさやかの「魂」そのものを固めた石みたいな? 完成したジェムを受け取り屋上庭園へ倒れ込んで舞い上がる葉のシルエットは「人間としてのさやか」が天に召されていくようです。ほとんど悪魔の儀式みたいな。

OPに小変更あり。窓を流れる雨筋が青く変わり、ベッド右下端に青いぬいぐるみが残ってます。クマと毛布の上下関係も修正(画像左が第5話)。
Aパートは前回事件明けて翌朝の学校。どうやら仁美の体は無事だったようで何より、しかし記憶は残っていない様子です。そんな仁美にいつもの調子で明るく話すさやか、ケラケラ笑っているさやかの笑顔が辛すぎてもう見てらんない。一方事の重大性に押し潰されそうなまどかはどよんどMAXであります。

「どうせなら、ってのがミソなのよ」
河川敷での二人の会話はどちらの気持ちもわかるだけに聞いてて胸が締め付けられそう。引き続きどよんどMAXのまどかに対しサバサバした調子で話すさやか、妙にハイテンションなのはまどかを安心させるためか、と同時にそうでもしないと押し潰されてしまいそうなのでしょう。なのにまどかを元気付けようと努めて明るいさやかは優しい子です。そんなさやかがふと見せた影が落ちた横顔、決断の迷いを悔やんでいる表情はおそらく本心なのだろうけれどこれもまた聞いてて辛いセリフです。聞いてるまどかもイマイチ納得していない感じ。
まどかと別れたさやかは病院へ。前回引きで描かれたとおり上条くんの手は「願い」どおり完治したようでした。手は完治したのに足のリハビリは続けるということは、奇跡で治ったのは手だけということ? さやかの願いは「手を治して」だったのかな。それにしたってシビアだなキュウべえ(笑
そんな奇跡に喜びつつも戸惑う上条くん、続いて体を気遣うさやかのカットは口元だけ映して「上条くんへの隠し事」を演出していますね。素知らぬ顔で結果を喜び、そして屋上へ連れ出すさやか。

エレベータのボタンがハイテクで驚き…左手中指の指輪が重すぎるカットだなあ。そういやこのカットではまだ見せていませんが、魔法少女になると指輪を付けた指の爪に紋章が刻まれるようですね。さやかは「月」、ほむらは「ダイヤ」。マミにはあったっけ?
屋上で待っていたのは関係者のみなさん&バイオリン。夕暮れの屋上で描かれるこのシーンは絵面的に綺麗で、演奏を聴いたさやかの思いも伝わってくるのだけれど、美しくあればあるだけその反動が怖くて仕方がありません。何でこんな気分で見なきゃならないのか。
てな様子を望遠鏡で覗いているマジカル杏子。始終食ってる杏子に合わせてかマーブルチョコみたいな望遠鏡デザインはいかにも(笑。前回引きで見せたように杏子はさやかと事を構える気まんまん、そんな話を聞きながら一応苦言は言うけれど強くは止めないキュウべえは何を考えているのやら。

「たった一つの希望と引き替えに全てを諦める」
いつもの店にてまどかvsほむら。必死の表情でさやかのことを頼むまどかを見ていると辛いけれど、ここでの噛み合わない会話はほむらに一理あるような気がする。死と背中合わせの魔法少女稼業は他人の面倒を見るほど甘くは無いのでしょう。これもまたどちらの言い分もわかるだけに辛い…この作品は何回「辛い」って書けば済むのか。
さてその頃さやかはパトロールへ向けて気合を入れていました。暗い鏡に写ったさやかの表情は予想どおりのもの、窓の逆光に浮かぶさやかの姿は痛々しくてたまりません。ここでのさやかvsキュウべえの立ち位置の違いも奥が深いな。

そんなさやかがエントランスへ出るとまどかが待っていました。一般人の自分が付いていっても危険なだけで何の役にも立たないけれど、それでも一緒にいてあげたい。まどかの精一杯の思いは出撃にビビるさやかを元気付けたようで…通常の作品だといくら不安でもここは断るパターンだろうに、このさやかのリアクションが妙に普通の子っぽくて何ともリアルであります。これまで気丈に構えていたさやかの本心が見えて、おっさんは涙腺が緩み気味。キタエリの芝居も効いてます。ううう。
フォトショップのフィルタ一発で描いたであろう敷石に伸びる影。本作は「影」の描写も印象的だけれど何か意図があるのだろうなあ。並んで歩くこのシーンにてキュウべえがこれまた遠回しな勧誘、まどかが描いたコスノートと合わせて…貴様は悪魔か!

二人はほどなく使い魔のデイドリーム時空、じゃなかった結界と遭遇。さやか☆マギカの変身シーンはプリキュアを見慣れた私としてはあっさり過ぎて心躍らないけれどそういう絵面が目的の作品ではなさそうなのでこれで十分なのでしょう。アップで映すさやかのボディはなかなかのプロポーションですがマミさんほどの迫力はありません。いやこれはこれで。ミニスカから伸びる脚はスラリと綺麗、青いソウルジェムは…巨大ヘソピアス?(笑。マントをひらりと翻すとたくさんの剣が現れるスタイルはマミさんに似ています。この得物出現スタイルは本作魔法少女の基本装備なのだろうか。てなわけで使い魔相手に戦いを始めたさやか、しかしその結界をあっさり破って赤い奴が登場しました。
なるほど杏子は結構な食わせ者といいましょうか、正義のために戦うなどと甘い考えは無く、あくまで実利追及の営業姿勢はとことんシビアでありますね。グリーフシードのためなら一般人の犠牲も厭わず、「卵を産む前の鶏を絞めてどうする?」とは何と言い得て妙なれど…こんな輩が魔法少女を名乗っている時点で私の頭はどうかなっちゃいそうです。たい焼き食いながら片手間の挑発ってのも憎たらしいことこの上なし。小馬鹿にしたような藍ぼんの声もいい感じにトサカに来ます(笑

「遊び半分で首突っ込まれるとムカ付くんだわ」
そして宣言通り「潰し」にかかります。無数の節を持つ槍(棍)を自在に操る杏子はさすがの手練れ、絶対的な力量差による休みなしの猛攻に若葉マーク付けたてのさやかは歯が立たず…回復力の強さを生かして立ち上がるけれどこれもまた後に仇になりそうで怖い。と、いちいち悪い方へ考えてしまうため見ていて疲れてたまりません。3日分の生命エネルギーを30分で消費してしまう感じ。
「どうしても力尽くでも止めたいのなら方法が無いわけじゃないよ」
さやかの死闘を前に何もできないまどかはキュウべえへ助けを求めるも…貴様は悪魔か! そして傷付き倒れたさやかへ杏子のトドメの一撃、追い詰められたまどかは悪魔の誘いに乗りかかってしまうけれど、寸でのところでほむらが登場して引き。
結局第5回を数えて主役は変身せず、いや「しなくて済んだ」と言うべきか。今後の展開を考えると胃が痛い。面白いか面白くないかと問われればもちろん面白いのだけれど見ていて楽しくない。気が滅入る。さらに記事に起こそうと何度も見直すと滅入りが加速されて文章が浮かばなくなる。というわけで今後本作のレビューを続けるのは少々辛い、魔法少女たちがこれ以上傷付くところも見たくない…しかし映像自体の出来はいいので何か書きたいというジレンマに胃を荒らす今日この頃です。

エンドカードはゆーぽん氏。
↓記事が役立ったら一票どうぞ。

気丈に振る舞う彼女の本心、そして杏子との対決。

アバンは新たなる魔法少女誕生の瞬間。前回窓際にキュウべえが姿を見せた後、そのまま屋上へ行って契約したのですね。赤黒い空をバックにシルエットで描かれるその儀式はあまりに禍々しい。キュウべえの触手がさやかに達すると青い光と共にソウルジェムが誕生、工程を見た感じまるでさやかの「魂」そのものを固めた石みたいな? 完成したジェムを受け取り屋上庭園へ倒れ込んで舞い上がる葉のシルエットは「人間としてのさやか」が天に召されていくようです。ほとんど悪魔の儀式みたいな。

OPに小変更あり。窓を流れる雨筋が青く変わり、ベッド右下端に青いぬいぐるみが残ってます。クマと毛布の上下関係も修正(画像左が第5話)。
Aパートは前回事件明けて翌朝の学校。どうやら仁美の体は無事だったようで何より、しかし記憶は残っていない様子です。そんな仁美にいつもの調子で明るく話すさやか、ケラケラ笑っているさやかの笑顔が辛すぎてもう見てらんない。一方事の重大性に押し潰されそうなまどかはどよんどMAXであります。

「どうせなら、ってのがミソなのよ」
河川敷での二人の会話はどちらの気持ちもわかるだけに聞いてて胸が締め付けられそう。引き続きどよんどMAXのまどかに対しサバサバした調子で話すさやか、妙にハイテンションなのはまどかを安心させるためか、と同時にそうでもしないと押し潰されてしまいそうなのでしょう。なのにまどかを元気付けようと努めて明るいさやかは優しい子です。そんなさやかがふと見せた影が落ちた横顔、決断の迷いを悔やんでいる表情はおそらく本心なのだろうけれどこれもまた聞いてて辛いセリフです。聞いてるまどかもイマイチ納得していない感じ。
まどかと別れたさやかは病院へ。前回引きで描かれたとおり上条くんの手は「願い」どおり完治したようでした。手は完治したのに足のリハビリは続けるということは、奇跡で治ったのは手だけということ? さやかの願いは「手を治して」だったのかな。それにしたってシビアだなキュウべえ(笑
そんな奇跡に喜びつつも戸惑う上条くん、続いて体を気遣うさやかのカットは口元だけ映して「上条くんへの隠し事」を演出していますね。素知らぬ顔で結果を喜び、そして屋上へ連れ出すさやか。

エレベータのボタンがハイテクで驚き…左手中指の指輪が重すぎるカットだなあ。そういやこのカットではまだ見せていませんが、魔法少女になると指輪を付けた指の爪に紋章が刻まれるようですね。さやかは「月」、ほむらは「ダイヤ」。マミにはあったっけ?
屋上で待っていたのは関係者のみなさん&バイオリン。夕暮れの屋上で描かれるこのシーンは絵面的に綺麗で、演奏を聴いたさやかの思いも伝わってくるのだけれど、美しくあればあるだけその反動が怖くて仕方がありません。何でこんな気分で見なきゃならないのか。
てな様子を望遠鏡で覗いているマジカル杏子。始終食ってる杏子に合わせてかマーブルチョコみたいな望遠鏡デザインはいかにも(笑。前回引きで見せたように杏子はさやかと事を構える気まんまん、そんな話を聞きながら一応苦言は言うけれど強くは止めないキュウべえは何を考えているのやら。

「たった一つの希望と引き替えに全てを諦める」
いつもの店にてまどかvsほむら。必死の表情でさやかのことを頼むまどかを見ていると辛いけれど、ここでの噛み合わない会話はほむらに一理あるような気がする。死と背中合わせの魔法少女稼業は他人の面倒を見るほど甘くは無いのでしょう。これもまたどちらの言い分もわかるだけに辛い…この作品は何回「辛い」って書けば済むのか。
さてその頃さやかはパトロールへ向けて気合を入れていました。暗い鏡に写ったさやかの表情は予想どおりのもの、窓の逆光に浮かぶさやかの姿は痛々しくてたまりません。ここでのさやかvsキュウべえの立ち位置の違いも奥が深いな。

そんなさやかがエントランスへ出るとまどかが待っていました。一般人の自分が付いていっても危険なだけで何の役にも立たないけれど、それでも一緒にいてあげたい。まどかの精一杯の思いは出撃にビビるさやかを元気付けたようで…通常の作品だといくら不安でもここは断るパターンだろうに、このさやかのリアクションが妙に普通の子っぽくて何ともリアルであります。これまで気丈に構えていたさやかの本心が見えて、おっさんは涙腺が緩み気味。キタエリの芝居も効いてます。ううう。
フォトショップのフィルタ一発で描いたであろう敷石に伸びる影。本作は「影」の描写も印象的だけれど何か意図があるのだろうなあ。並んで歩くこのシーンにてキュウべえがこれまた遠回しな勧誘、まどかが描いたコスノートと合わせて…貴様は悪魔か!

二人はほどなく使い魔のデイドリーム時空、じゃなかった結界と遭遇。さやか☆マギカの変身シーンはプリキュアを見慣れた私としてはあっさり過ぎて心躍らないけれどそういう絵面が目的の作品ではなさそうなのでこれで十分なのでしょう。アップで映すさやかのボディはなかなかのプロポーションですがマミさんほどの迫力はありません。いやこれはこれで。ミニスカから伸びる脚はスラリと綺麗、青いソウルジェムは…巨大ヘソピアス?(笑。マントをひらりと翻すとたくさんの剣が現れるスタイルはマミさんに似ています。この得物出現スタイルは本作魔法少女の基本装備なのだろうか。てなわけで使い魔相手に戦いを始めたさやか、しかしその結界をあっさり破って赤い奴が登場しました。
なるほど杏子は結構な食わせ者といいましょうか、正義のために戦うなどと甘い考えは無く、あくまで実利追及の営業姿勢はとことんシビアでありますね。グリーフシードのためなら一般人の犠牲も厭わず、「卵を産む前の鶏を絞めてどうする?」とは何と言い得て妙なれど…こんな輩が魔法少女を名乗っている時点で私の頭はどうかなっちゃいそうです。たい焼き食いながら片手間の挑発ってのも憎たらしいことこの上なし。小馬鹿にしたような藍ぼんの声もいい感じにトサカに来ます(笑

「遊び半分で首突っ込まれるとムカ付くんだわ」
そして宣言通り「潰し」にかかります。無数の節を持つ槍(棍)を自在に操る杏子はさすがの手練れ、絶対的な力量差による休みなしの猛攻に若葉マーク付けたてのさやかは歯が立たず…回復力の強さを生かして立ち上がるけれどこれもまた後に仇になりそうで怖い。と、いちいち悪い方へ考えてしまうため見ていて疲れてたまりません。3日分の生命エネルギーを30分で消費してしまう感じ。
「どうしても力尽くでも止めたいのなら方法が無いわけじゃないよ」
さやかの死闘を前に何もできないまどかはキュウべえへ助けを求めるも…貴様は悪魔か! そして傷付き倒れたさやかへ杏子のトドメの一撃、追い詰められたまどかは悪魔の誘いに乗りかかってしまうけれど、寸でのところでほむらが登場して引き。
結局第5回を数えて主役は変身せず、いや「しなくて済んだ」と言うべきか。今後の展開を考えると胃が痛い。面白いか面白くないかと問われればもちろん面白いのだけれど見ていて楽しくない。気が滅入る。さらに記事に起こそうと何度も見直すと滅入りが加速されて文章が浮かばなくなる。というわけで今後本作のレビューを続けるのは少々辛い、魔法少女たちがこれ以上傷付くところも見たくない…しかし映像自体の出来はいいので何か書きたいというジレンマに胃を荒らす今日この頃です。

エンドカードはゆーぽん氏。
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